2019年2月4日月曜日

エネルギー自由化先進国に学ぶ

私どもエネルギー需要開発協同組合の理事に、スキッピングストーン合同会社代表取締役社長の岸田修一氏をお迎えしました。

同社は電力・ガス市場の自由化で先行するアメリカの大手エネルギー・技術サービス関連コンサルティング会社の日本法人です。

アメリカでは1992年に成立した国家エネルギー政策法によって発電部門に競争原理が導入され、1996年には連邦エネルギー規制委員会により発送電分離と送電線の解放が行われました。

ガスに関しては1990年代後半から州ごとに自由化が進んでいます。

日本に先行すること20年です。

そうした自由化先進国から学ぶことは多いに違いありません。


当組合は経済産業省の中小企業組合法を準拠法と致しまして認可を頂戴して設立されました。

家庭用エネルギー関連事業に携われる中小企業の皆様とともに、自由化が引き起こす大競争時代に勝ち残っていくためのシェアードサービスや新ビジネスプランを生み出していくことが、当組合設立の趣旨でございます。

そこに自由化先進国の来し方をともに学べるような場をご提供させて頂くことができるようになったことを大変喜ばしく思っております。


電気小売市場に関しては電力先物市場の活用による電気使い放題定額プランや契約期間中の電気料金固定化といったユニークな料金プランが出てくるという期待感があります。

高齢化日本の年金生活の方々にとって日々の暮らしの予算見える化は有意義でしょうし、AI、IoTを使ったより合理的な料金体系の設計精度も向上することでしょう。


またアメリカのガス市場自由化に於いては、小規模のガス事業者を支援するために設立された非営利天然ガス組合(non-profit natural gas joint action agency)が共同調達やファイナンス支援といったシェアードサービスを提供し大規模事業会社と互角に渡り合っているという事例もあるとお伺いしました。

当組合と致しましてはそうした事例に学びつつ新しいシェアードサービスの開発と品質の向上に組合員の皆様とともに取り組んで参りたいと思います。


今年は平成31年=新元号元年でございます。

家庭用エネルギー自由化3年目ですが、新しい風は異業種、異国から吹いてくるような予感も致します。